越谷市K様邸

 

菊池さま:写真で右端に座っている、東都住宅からお世話になっているお方。
お義母さま:右から2番目に座っている人。息子さんの母親?この家に暮らしている。お嫁さん:新生東都ハイムで家を建てたと思われる。
息子さん:菊池さまの息子。
越谷の築22年の家。3階建てで1階には菊池様のお母様、2、3階には息子夫婦(子供は独立?)が暮らしいている二世帯住宅。

社:ここは建ってから、もう20年になりますか。
お嫁さん:大体22年か、その位ですね。ゆずがまだ3歳の時に引っ越していますからね。今はもう25歳になりましたので…
社:あの写真を撮ったのが丁度引っ越しをした直後ですから、その位かな。
誰がこの写真を見ても素晴らしいって言ってくれますよ。
菊池さま:あらそう、良かったわ (笑)。
でも本当によく撮れていて…皆いい顔をしてるわね。

社:お母さんはおいくつでしたっけ?
菊池さま:82歳です。
社:こりゃ若い…こちらのおばあさんは?
お義母さま:85歳。
社:はぁ~若いなぁ。
お嫁さん:二人とも若いでしょう、元気だから。
社:まさか働いていたりしてないよね?
お義母さま菊池さま:働いていませんよ~(笑)
菊池さま:あ、社長の所で使ってくれないかしら(笑)。まだ仕事できるから。
(一同笑い)

社:この家を建ててから今まで、どこかいじった事は無いの?
息子さん:家自体は何も…
社:何も!?
菊池さま:屋根と壁の塗装だけだよね。
息子さん:あとは工務の渡辺さんがやってくれた防水関連や蛇口ですね。
社:まぁその辺はどうしてもね。
息子さん:でもその他は本当になにもいじってない。
社:浴室やキッチンも?
息子さん:ええ。
お嫁さん:このキッチンは22年間、毎日使っているのに全く問題ないんです。すごいのよこれ。
菊池さま:今思うと本当にすごいわね。

社:弥十郎のお義母さまの家は築35年でしたか。
お義母さま:35年にしては綺麗かな。お友達が来たときに、ヒビの一つも入ってないから、築30年以上経っているとは思えないって言って下さるわよ。
社:あの辺りは、近所も6割くらい既に建て替えられているでしょう?
菊池さま:そうそう、あとお陰様で東日本大震災のとき何ともなかったのよ。
社:階段とか大丈夫?
菊池さま:大丈夫ですよ。
社:上りや下り、両方問題ない?
菊池さま:あ、階段じゃないんだけど、お風呂にあるタイルの目地のパッキンがはがれて来ちゃったのね。だから渡辺さんに電話しようかと思ったんだけど…
社:その辺りは、昔の物はその都度防水のメンテナンスをしないとダメだったんですよ。
ですが今は既にユニットになっていますからね。その必要がなくなりました。
菊池さま:そうなんだよね。あれはどうすればいいの?ちょっと破けて来ちゃったわよ。
社:浴槽を丸ごと取り換えればいいんですよ。(笑)
菊池さま:何言ってんのよ!(笑)
(一同笑い)
社:お風呂だけは滑らない様に是非気をつけて…怪我した話をよく聞くからさ。
お義母さま:お風呂は手摺りを付けていただいたのね。他にもトイレと玄関にもつけてもらったから大丈夫よ。
湯船の中に入る時や立つときにはシッカリ掴んでいるよ。
菊池さま:そのうち私の家にもつけて貰おうかしら(笑)。
ウチも湯船は昔のだから深いのよ。
お義母さま:あとは階段の手摺り、息子がつけてくれたんですよ。
私そそっかしくて一度前の家の階段で転んだ事があったから気を付けなきゃ(笑)
菊池さま:私は階段で転んだ事ないわ。
社:足腰がシッカリしているって事だよ。
菊池さま:そうなのかな(笑)
息子さん:私たち二人より丈夫ですからね。
(一同笑い)

菊池さま:この間、「瓦がずれていますよ。放っておくと地震が来たとき危ないですよ。」って私の家に来た人に言われてさ。
社:大体みんなそう言うんだよ。
菊池さま:だから渡辺さんに来て見てもらおうと思ったんだけど、まだ電話してなかった。
社:実はその渡辺さん体の調子がよくなくて、引退って形になったんだ。でも会社の初期の段階から25年間勤められたから、本当によくやってくれたと思ってる。
息子さん:本当に辞めちゃったんですか…
菊池さま:あらまぁ…
社:まぁ本人の健康が大事だからね。
菊池さま:渡辺さん、ここの雨漏りを直す時によく長いはしごでやって下さったんだけど…
菊池さま:それは、どうなるの?
専:また工務の者が別にいるので…
菊池さま:今度屋根直しにきてね(笑)
専:…でも、渡辺部長は年齢を感じさせない程一番身が軽かったですね。
菊池さま:本当に「何でも屋さん」だったからね。
社:そうそうウチの便利屋さんだったの。
菊池さま:じゃ今度あなたが便利屋さんになって。
(一同笑い)

専:当時こちらで家を建てたキッカケはなんだったんですか?
菊池さま:ウチがさ、東都住宅で建てて、ほら社長が凄くいい方じゃない。だから次建てる時もお願いしようよって話になったの(笑)
お嫁さん:家族三人いて、以前の家が手狭になってきたのね。それで周りの家を、中古の家も含めて探して頂いたんですけど、思うような場所がなかったんです。そしたら建て直しちゃおうみたいな話になったんですね。
専:元々ここにお住まいになっていて…
お嫁さん:そうですね。
息子さん:当時バブルが終わった後でしたから、値段だけやたら高くて実際は大したものじゃない場合が多くて…
菊池さま:前の家がまだ築14年だったから、壊すのが勿体なかったの。思い出の物とかもあったから、息子達と別居するつもりだったんだけど、悩んだ結果思い切って二世帯にしてよかったですね。お互い助け合えると色々楽ですから。
社:そうだね。

専:今は、あの階段で2階と3階が繋がっていて、玄関が二つ…
息子さん:そうです、ですから名目上はアパート扱いになっています(笑)ですから、電気メーターも二つですね。
専:ほとんど完全に分離する感じで…
息子さん:そうですね。水周りとかも基本的には別にしていますし、ただ家の中に階段を付けるかどうかは最後まで悩みましたね。…今になって思うと階段はあった方が断然よかったと思っています。
お義母さま:何かといろんな面で便利なのよね。
お互いプライベートな部分は分けられて、でもお互いの気配を感じられるから安心ですね。
社:今は2世帯住宅でもそういう家が多いのよ。
専:ただ、互いのリビングを階段でつなげて、コミュニケーションをとるというか、そういう形は当時珍しかったんじゃないですか?
社:そうそう。当時は完全に入口から分離させるのが主流だったからね。
一旦外に出ないと互いを行き来できなかったんです。
お義母さま:そうそう、だから内階段に取り付けるドアで丁度規格に合うドアが無かったから、職人さんに作ってもらったんだよね。
息子さん:その時にドアに小窓つけた方が良いですかって聞かれて、そっちの方が電気点いているか分かるから良いなと思ってつけました。
お義母さま:夕方ごろに電気がつくと「あ、帰って来たな」って分かるから…って心配する事じゃないですけど、気になる時はありますでしょ?そういう時いいと思うわ。
社:ええ、わかりますよ。

専:当時家づくりをした時にこだわったポイントとかありましたか?
息子さん:外観の色ですかね。今じゃちょっと変わっちゃいましたね。
お嫁さん:当時は色を調合しながら、話し合いながら好みの色を作ってくれました。下の娘と私が「絶対ピンク」って進めちゃって(笑)
専:そこはお嫁さんがこだわりをもって…
お嫁さん:そうですね。
息子さん:そこは任せてました。
菊池さま:タクシーの運転手さんに「ピンクの家」だって言えばすぐわかってもらえる(笑)
息子さん:当時はそんなに家もなかったし、「ピンクの三階建ての家」と言えば大体わかってくれた。
木造の3階建てが認可され始めた時だから、珍しかったですもんね。まさに時代の走りのような存在でした。

お義母さま:一番のこだわりは、やっぱり窓がボウウィンドウである事ですかね
息子さん:そうだね。
お義母さま:これを基に設計して頂いたでしょ。
社:今はこのボウウィンドウ使えないもんね、高すぎるんだよ。
菊池さま:だんだん何でも昔の物がなくなっちゃうのね…
社:不景気が続いた今じゃ、メーカーはどこもローコストで済ませたいからだよ。
息子さん:今だと、このボウウィンドウで二重窓で、内側を木立てにして、外は黒で…って珍しいんですね。
換気は普通の窓に比べて劣りますが、日当たりがすごくいいので、冬の日中は暖房いらないですよ。
お義母さま:この家の外壁がピンクだから、サッシを安っぽく見えない黒にしてもらって、内装のタイルの貼り方も一つ一つ丁寧に聞いてくださいました。
もう一つのキッチンのタイルはオレンジ系の色で、ちょっと模様が入ってますよ。
社:びっくりしたのは、すでに20年経っているのに、キッチンのタイルの色が全くくすんでない事だね。普通黒くなるでしょ。
お義母さま:いつも拭いていれば黒くはならないわよ。
でも「お料理しないんですか?」ってよく言われる(笑)
菊池さま:毎日しているのにね。
専:年月がたっているのに全く見劣りしませんね。

社:当時、システムキッチンは相当高かったからね。
皆つけようとしなかったもん。
お義母さま:そんな高いの今無いのね。
社:ないない!今じゃ使わない機能もついているからね。
お嫁さん:でも、これ便利で欲しかったのよ。
専:それは…?
お嫁さん:食器乾燥機です。
専:今のシステムキッチンにはないですよね。
社:基本的にないね。
お嫁さん:でも、ここに洗ったお茶碗を置いておくには便利なんですよ。
キッチン全体は、基本的に建てた時のままなんですが、さすがに今年ガス台を変えましたね。
社:そこは仕方ないね。でも、あとはそのままなの?
お義母さま:そうですね。
社:まあ…だってこれだけで数百万したからなぁ。
お義母さま:システムキッチン自体が凄く高かったし、タイルの分もプラスしたわけだから、決して安くはなかったわ。
社:それに、今はこれだけのものを作る職人さんがいなくなっちゃったから…。
お嫁さん:そうね…他のこだわった部分は、和室の壁紙だよね。和紙風の良い味が出てる。
社:そういうのは奥さんがこだわっていたね。
息子さん:ちなみに間取りは僕が考えました。
専:間取りを決めるのは大変だったじゃないですか?家族みんなの意見を聞かなきゃいけないので…
息子さん:子供は別に「この部屋は私の!」って選ぶだけなので(笑)、どちらかと言うと水回りの配置をいろいろ考えましたね。

社:そういえば、弥十郎の家は全部お母さんが間取りを考えたんだよね。
菊池さま:そうそう。昔の家なのに、歳を取った今でも使いやすいの。
一番気に入っているのが、ガスストーブが使える事ね。社長反対したけど(笑)
社:壁にガス管の為に穴開けて、危ないからいやだったの。
菊池さま:「でもいいの!」って押し切っちゃった。石油ストーブみたいに継ぎ足したり、寒い中いちいち外に出て補給したりする必要がないからとても便利ね。
専:確かに、手間はかかりませんよね。寒い朝でも火がすぐに点きますから。
菊池さま:トイレもね、これも社長の反対をふりきって全部黒タイルにしたのよ(笑)
社:黒タイルだと姿が見えて恥ずかしいし、値段が倍するのよ。
菊池さま:お金出すのは私だからいいじゃない。
(一同笑い)

お嫁さん:でも、昔と違って今トイレはタイルじゃないですよね…
専:ないですね。塩化ビニールのクロス等ですね。
社:トイレはウォシュレットつき?
息子さん:はい、元から。
社:ちょうどその当時TOTOが初めてウォシュレットを作ったんだよね。
お義母さま:そう言えば前の家もついていました。
社:そうか、なるほど。でも最初は抵抗があったんでしょ?
全員:いいえ、全然なかったですね。
社:あ、そう?(笑)
お義母さま:一番望んでいたのがね、実はここの父なんですよ。ウォシュレットが無いとどこも行けないって感じでしたもんね。(笑)
社:そうだったんだね。

専:もしこれから家を建てる人へのアドバイスがあるとするなら何がありますか?

お義母さま:リビングのドアの大きさね。冷蔵庫が入らなかったもの(笑)扉は大きい方がいいですね。
息子さん:寝室とかならいいんですけど、リビングや玄関等は大きなものでも入るように大きな扉にした方が良いと思います。
お義母さま:何も考えずに買い替えた冷蔵庫やマッサージチェアが入らなかったのよ。なんとかドアや金具を外して入れたけどね…でも今は規格とかで、そんなに極端に幅が広い冷蔵庫とかつくれないんじゃないんですかね?
社:そうだね。そういう規格はあるよ。

お義母さま:コンセントの場所等いろいろあるけど、とにかく細かい所まで考える事が大事なんじゃないかなぁ…
専:結構考えてやるんですが…住んでみないと分からない所がどうしてもありますよね。
お義母さま:そうですよね。なかなか難しいですよね。
息子さん:あと、配電盤がどう繋がっているのか把握できた方が良いですね。
思いもしない所でブレーカーが落ちたりしますから。
専:今はどの系統かはわかりやすく書かれているものが大半です。

息子さん:あとは…鉄骨で組んでいる階段が雨水が溜まるせいで錆びちゃうので、外付けの階段をつける時は少し考えた方がいいですね。
お義母さま:手摺りとか塗装が剥げてきて、そのたびに塗っているんですが…特に一階の玄関の部分がもうボロボロになっていますからね。
菊池さま:直すっていうより付け直したほうがいいの?
お義母さま:今すぐどうにかしなければならないってわけじゃないんですよ。
どこまで長生きするか分からないですからね(笑)。
そりゃ、長生きすること自体は良いですけど、息子や孫に迷惑をかけてまで長生きしたくないですよね。
菊池さま:でも、100歳近くでも元気な人は沢山いるじゃないですか。
お義母さま:万単位でいるそうですね。
社:まぁ元気で長生きする事が一番だね。老人ホームにいる人に話を聞いてみると、皆家で暮らしたい、出来るならここには居たくないっておっしゃいますもの。
菊池さま:そうね、私一人暮らしだけど老人ホームに入りたくないわね、一人でいると気を遣わなくていいもの(笑)
お義母さま:そりゃ老人ホームに入るより、家族とこうやって暮らす方がとっても気楽ね。
社:ちなみに元気の秘訣というのは…
菊池さま:言わない言わない(笑)そんなの無いもの。
社:真面目に楽しく、人様の為に生きれば長生きできる、という事?
菊池さま:そうかもね。

専:お話を聞けてよかったです。
ありがとうございました。これからも元気でいてください。